当時の帯結びで幕末史跡散歩

現在では着物の帯の結び方はお太鼓結びが一般的ですが、時代によって使う帯や結び方に流行があったのをご存知ですか?

元禄以前は既婚・未婚に関わらず、細い帯を片輪結びにするのが主流でした。

江戸時代の元禄から享保までの期間は現在の半幅帯のような帯を使い、切り結び(本結び)を基本とした「だらり結び」や「貝の口」、蝶結びを基本とした「文庫」などの結び方が主流になってきます。

この時代に帯の幅が広くなり、結び方にもバリエーションが出てきた理由は、着物も豪華で緻密な柄の物が増えてきたせいだといわれています。

この後寛政の改革以降、幕末までに帯の幅はさらに広くなり、角出しなど現代の帯結びの基本になる結び方が流行してきました。

 

さて、和福がある京都東山区には、翠紅館跡という幕末の史跡があります。

この翠紅館跡は幕末のころ、維新の志士たちがたびたび会合に使っていた屋敷の跡で、とても景観の良いところにあるため、「翠(みどり)」と「紅(あか)」が素晴らしくきれいに見えるという意味から翠紅館と名付けられたと言います。

 

帯を幕末の流行の結び方で結んで、京都の幕末史跡めぐりというのも洒落たものではないでしょうか。

もちろん着物と帯は和福のスタッフが丁寧にコーディネートさせていただきます。